- LIFE
- 2020.04.20
BONXロゴに込めた社長の思いと、ソーシャルディスタンスロゴに込めたデザイナーの思い
並々ならぬBONXロゴ制作史
BONXの立ち上げ当初から、ブランド作りには並並ならぬ情熱を持っていた。
それはテック企業はテック企業でも、かつてのSonyやApple、Teslaのようなかっこいいブランドを持ったテック企業を作りたいと思っていたからだ。
それが正しいことだったのかどうかはわからないが、設立当初からBONXのストーリーを体現するキャラクターを作ったり、そのキャラクターを使ってブランドブックという名の絵本も作ったりした。
そのブランドのセンターピースであるロゴにも、当然並並ならぬ情熱が傾けられた。
当時近所に住んでいて、パパ友・サーフィン友でもあるグラフィックデザイナー井川さんと、当時はまだアパートの一室だったオフィスや近所のカフェで集まっては、100以上のパターンを作ってアレコレと議論した。
その結果生まれたのが、この原型である。
それから、グローバルにクリエイティブディレクターとして活躍するJohn Yamamoto氏によってブラッシュアップされ、今の形となった。
BONXロゴに込められたメッセージ
このシンプルなロゴは、BONXのスローガンである「世界は僕らの遊び場だ」を表現している。
つまり、こういうことだ。
丸=世界
斜め線=遊び場
もう少しわかりやすく説明すると、丸は地球を表していて、地球と同じく正円ではなく少し歪んでいる。
そして斜め線は、自分次第でその地球を遊び場にできてしまうことを表している。
斜め線は坂(バンク)だ。
スケーターもスノーボーダーもバンクは大好き。坂を登るのが好きなヒルクライマーも、下るのが好きなダウンヒルバイカーもいる。子供はちょっとした坂でも喜んで駆け下りる。
いや、斜め線は上から見た波打ち際にも見える。うねりが陸にぶつかって崩れる刹那の瞬間に生まれる最高の身体表現、それがサーフィン。海に糸を垂らして魚を釣るのも楽しい。
いやいや、斜め線は……
なんだったいい!
自由な発想で世界を楽しんじゃえばいい。
ワクワクにあふれた人生を生きるのか、つまんない人生を生きるのか、それはあなた次第。
そんな思いがこのロゴには込められている。
果たして、こんなメッセージ性や世界観がテクノロジー企業に必要なのかどうかはわからない。
今のAppleのMission statementはこれらしい。(ウェブサイトでは見つからなかったが…)
to bringing the best user experience to its customers through its innovative hardware, software, and services(革新的なハードウェア、ソフトウェア、そしてサービスによって最高のユーザー体験を顧客に届ける)
一方でJobsのいた頃はこれだったらしい。
To make a contribution to the world by making tools for the mind that advance humankind(人類を前進させる人たちのための道具を作ることで、世界に貢献する)
どちらが人を惹きつけるだろうか?
時代を魁るロゴを
今回はソーシャルディスタンスの時代にあわせてこのようなロゴを制作した。
BONXはもともとバラバラに活動するクルーが自由にコミュニケーションして一体感を感じられるように作られたプロダクトだ。
それはスノーボードから始まり、様々な業務現場に広がった。
そして今、コロナ対策の最前線で防護服を着用していても簡単に使える唯一のコミュニケーション手段として活躍している。さらにこの「ソーシャルディスタンス」という新しい概念は、コロナが沈静化した後にも一定世の中に定着すると考えている。ゲイツ財団を率いるビル・ゲイツは「今後20年おきにパンデミックが起こりうる」と言っている。
もちろんそうなって欲しくはないが、ワクチンなどによってコロナが抑え込めたとしても、パンデミックを生み出す現代社会の構造的な問題は何も変わっていないから、そうなる可能性は残念ながらある。
もし仮に今以上に人と人の距離を取らなければならない世の中になったとしても、一体感までは失いたくない。
そのためにきっとBONXというプロダクトが貢献できる。
そのような思いで、今回はこのdistanced BONX logoをデザイナー上野くんに制作してもらった。
BONXのデザイナーが込めた思い
まず、このソーシャルディスタンスロゴの制作の依頼を頂いて、世の中のトレンドも踏まえ、できるだけスピーディーに仕上げることが重要だと思いました。ですので、多くのロゴのパターンを見てもらえるように多めに候補案を出しました。
ソーシャルディスタンスロゴはロゴのオブジェクトを単純に離すだけではないと思っています。縦に離すのか、横に離すのか、それだけで印象は大きく変わりますし、そこから伝わるメッセージも変わると思います。今回のロゴだと距離の開け方によって、志村さんの「アイーン」にも見えるような要素もありますよね。
日頃見慣れたロゴの距離を離すことによって、直感的、感覚的に大衆に「距離を空ける」というのを訴えかける、この世界的な取組みは素晴らしいと思います。そして、そこに携われたことを嬉しく思っています。(BONXグラフィックデザイナー 上野 武)
このソーシャルディスタンスの取組を通して
新型コロナウイルス感染症の予防のため今は離れることで、感染拡大防止に努めましょう。BONXは『ソーシャルディスタンス』の取り組みを推進し、新型コロナウイルス感染拡大が1日でも早く終息することを祈っております。
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