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【令和8年度版】介護のインカム補助金導入ガイド

令和8年度(2026年度)の補助金は、単にインカムを買うだけでなく、「どう使うか(オペレーション)」と「成果を職員に還元するか(賃上げ)」が採択と補助額アップのカギとなります。
国は今、見守りセンサーとインカムを連動させて「職員が走り回らなくていい現場」を作ることを強く推奨しており、インカムはそのための必須アイテムとして位置づけられているからです。本記事では令和8年度概算要求資料に基づいた最新の活用術を解説します。
介護インカム導入の教科書
インカムの選び方や費用、補助金活用を全解説した介護インカム導入の教科書を公開しました。導入をご検討中の方は、まずはこちらをご覧ください。
介護インカム導入の教科書|選び方・費用・メリット・デメリットを全解説
1. まずは「コース(上限額)」を選ぶ
インカムを導入するには、大きく分けて2つの申請ルートがあります。事業所の規模や、同時に導入する機器によって選んでください。
| 比較項目 | A. 介護業務支援(単体・ICT導入) | B. パッケージ型導入(セット導入) |
|---|---|---|
| 向いている施設 | 「インカムだけ欲しい」「Wi-Fi工事だけしたい」 | 「見守りセンサーも記録ソフトも、全部まとめて一新したい」 |
| 補助対象 | インカム、スマートフォン、タブレット、Wi-Fi工事など | ①見守り機器②インカム・スマートフォン③介護記録ソフト※この3点の連動活用が必須 |
| 補助上限額 | 職員数に応じて変動 | 見守り機器の台数等に応じて変動・400万円〜最大1,000万円 |
| 1〜10人:100万円 | ||
| 11〜20人:150万円 | ||
| 21〜30人:200万円 | ||
| 31人以上:250万円 |
2. 次に「補助率(3/4)」を狙う条件を確認
基本の補助率は「1/2」ですが、以下の条件をクリアすると国が費用の「3/4(75%)」を負担してくれます。
【全員必須の参加資格】(これがないと1/2も貰えません)
- 第三者支援の活用: コンサルタントや生産性向上支援センター等の助言・研修を受けること。
- 情報基盤の準備: 国が進める「介護情報基盤」を利用する準備を整えること。
- 計画作成: 業務改善計画を作り、効果報告を行うこと。
【3/4(75%)にアップするための追加条件】
ここが令和8年度の最重要ポイントです。
| 区分 | 共通の必須条件 | サービス別の必須条件 |
|---|---|---|
| A. 単体導入(介護テクノロジー) | 賃上げ還元の明記(収支改善分を給与に回すと約束)・人員配置の効率化 | 【施設系】安全と負担軽減のための委員会を設置すること / 【在宅系】ケアプランデータ連携システム等を利用すること(※連携数のノルマなし) |
| B. パッケージ型(最大1,000万円) | 賃上げ還元の明記(収支改善分を給与に回すと約束)・デジタル人材の配置(従業員が「デジタル中核人材養成研修」を受講済であること) | 【施設系】見守り・インカム・ソフトの3点活用 / 【在宅系】ケアプランデータ連携システム等を活用し、「5事業所以上」とデータ連携を行うこと |
3. 申請に向けたTo Doリスト
① 専門家(第三者)を探す
申請の必須要件になっています。県の「介護生産性向上総合相談センター」や、実績のある民間コンサルタントに早めに相談しましょう。
② 「デジタル中核人材」を決める(パッケージ型の場合)
1,000万円枠を狙うなら、現場リーダーに研修を受けさせる必要があります。誰を指名するか今のうちに決めておきましょう。
③ インカム導入後の「運用」を考える
「買って終わり」では補助金が返還になるリスクがあります。
- 施設系:インカムで見守りアラートをどう受けるか? 委員会で話し合う予定を立てる。
- 在宅系:ケアマネジャーと「データ連携システム」でつながる準備をする(特にパッケージ型は5か所以上の開拓が必要)。
④ 賃上げのシミュレーション
「インカム導入で残業が月10時間減ったら、その浮いたコストをボーナスに回す」といった具体的なストーリーを経営層と合意しておきましょう。
まとめ:令和8年度補助金獲得のロードマップ
令和8年度のインカム補助金は、機器の導入を「現場の負担軽減」と「職員への還元(賃上げ)」に直結させる姿勢が評価の分かれ目となります。
- 戦略的なコース選択:単体導入から最大1,000万円のパッケージ型まで、自社のICT環境に合わせた最適な出口戦略が選べます。
- 補助率3/4への鍵:外部専門家の助言やデジタル人材の配置など、要件を丁寧にクリアすることで、自己負担を最小限に抑えた投資が可能です。
制度のハードルは上がっていますが、裏を返せば、「根拠のある改善計画」さえあれば国から手厚いバックアップを受けられる好機でもあります。まずは「第三者支援」の窓口を検討するなど、確実な一歩から準備を始めてみてはいかがでしょうか。